Q19

■再生医療の研究・開発を進めていく際の戦略に関する問題

大学での基礎研究の資金について、将来の利益を考えて、どこが負担することが最も合理的か?

【アジェンダ】

研究を維持発展させるためには、資金が重要です。しかし、まだ具体的な応用的成果が出ていない基礎研究の段階では、研究成果からは資金は生まれません。そのような場合に、どこから資金を調達するべきなのでしょうか。大学での基礎研究の資金について、将来の利益を考えて、どこが負担することが最も合理的だと考えるのか、一つ選んでください。

【ひとつ選択】

  1. 個人による寄付。
  2. 企業による寄付(使い道は研究者がある程度自由にできる)。
  3. 一般企業からの委託研究費(課題を指定して研究を大学に委託するもの)や共同研究(企業の出資に基づいて大学と企業が共同で研究するもの)。
  4. 非営利の民間財団による研究費助成。
  5. 国が国家戦略としてトップダウンで研究拠点を定め、重点的・優先的に予算を配分する。
  6. 国からの競争的な研究費助成(研究課題を研究者が提案し、それを国の助成機関が審査・採択し、予算を配分するボトムアップな方法)。
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No.008

私が一番重要だと思うこと:

研究から実際の医療応用へ『最短で高効率の道すじを整備する』。

理由:左記は、研究コスト削減と、必要な所に最大の研究費を投入することが可能となり、国の政策として整備することが必要。国際競争にも勝てるようになるし、雇用も確保できる。

No.037

私が一番重要だと思うこと:

予算獲得に関して、競争から均等配分へ移行させる。

理由:予算獲得後に、正当化するためだけに出しやすい結果だけを安易に強制される様な雰囲気がある。また、教授や助教等も次年度の予算獲得の為に書類作成やその他の仕事が多く実質的に研究に専念できていない。教授や助教等が研究を指導できる時間がない。

No.047

私が一番重要だと思うこと:

財政支出・集中的に。

理由:折角の芽だから、国あげて、人物・金を集中投下して、法規制も整備して、世界をリードする実績をあげてほしい。

No.094

私が一番重要だと思うこと:

将来への再生医療、創薬に道が開ける。

理由:iPS細胞は人間の細胞がどんなに柔軟なものかを示しています。だからこそ人間にまで進化してきたのではないでしょうか。その力を信じて、多くの人の病がなおることは期待できるし、嬉しいことです。 ただ男性の細胞から卵が、女性の細胞から精子ができるかもといった事や、人間とは、を考えなおし、倫理規定が必要となると思います。 世界的な組織での研究を望みます。日本は特に新しいこと(研究・成果)には、なかなか予算も承認も遅いと聞きます。その点も前向きになる必要があるでしょう。

No.114

私が一番重要だと思うこと:

研究体制や市民への説明の国レベルでの支援が重要。

理由: ・国がリードして研究体制や安全性の整備を進めないと国益を損ねる。 ・優秀な研究者が育成されない。 ・欧米諸国と対等に戦うためには、国からの支援なしではやっていけない。

No.127

私が一番重要だと思うこと:

国と現場研究者の相互理解が最も重要。

理由:どこか1つの環境が熱心に政策を進めても意味は出てこない。研究者の努力に応える国家政策、国民の理解、そして国家政策を有効に利用できる研究体制、研究者のモチベーション、市民サポート、さらには、市民の求める医療の実現を国・研究者が一体となって目指す。近い将来、技術が1つでも実ることを願う。

No.138

私が一番重要だと思うこと:

再生医療を提供する側と受ける側との情報共有・対話が重要。

理由:医療を提供する側が受ける側に直接情報を提供する機会は非常に少ない。両者の間にはマスコミや情報機関が入ってしまい情報が湾曲する。一度の死亡事故を大きく取り上げるのではなく、また、再生医療は何でも出来るようにとらえられるような大げさな表現はひかえるべき。そういった誤情報と誤理解により、研究費や人件費が上下するのはたまったもんじゃない。

No.151

私が一番重要だと思うこと:

研究者の研究成果を適正に評価し、成果報酬がもらえるシステムがほしい。

理由:研究職そのものが安定的な職種でもなく、必ずしもビジネスにつながる研究であるとは思わない。再生医療も多くの研究者が参加し、競いあう環境にあり、非常に厳しい場所であると考えられる。その中で研究成果を適正に評価し、成果報酬がもらえるようなシステム・ビジネスへのつながりというリターンにつながるモデルが考えられると嬉しい。

No.155

私が一番重要だと思うこと:

本当の意味で研究がオープンにできる環境の開拓が世界に遅れをとらずにできるか?

理由:子供の教育費などもそうであるが、金銭的に豊かな人は恩恵を受けられるが、その余裕がない人は我慢するしかないというのは倫理的におかしいと思う。 でも、だからといって再生医療の発達を好ましく思わない訳ではなく、この分野の探求には、それをどう広く人々に生かせるかを考えることが不可欠だと思いました。

No.157

私が一番重要だと思うこと:

再生医療への一般市民からのドネーション・ファンディング(注:寄付による財政的支援)の確立。

理由:国際的にみても、日本はドネーションの文化がまだ充分に根ざしてないと思います。多くの人が、再生医療という目的に力を貸していただいて、皆で育てていける社会になればすばらしいと思います。

No.159

私が一番重要だと思うこと:

国の支援。

理由:現在の日本では、再生医療に関する民意・国策・国際的競争力の面で不十分であるから。