ナノテクノロジーのエネルギー技術応用に関するTA

(参考1)
2030 年という将来をターゲットに、市民や幅広い関係者が将来の住宅に対してどのようなニーズを持っているかを把握するために「ニーズQ ワークショップ」(21 年11 月8 日)を開催した。さらに、このワークショップで参加者によって提示された将来の住宅に対するニーズを踏まえて、それらのニーズに合ったナノテクノロジーを考え、その技術の利点やリスクについて検討するため「シーズQ ワークショップ」(21 年11 月15 日)を開催した。
このQ ワークショップはTA 手法として新しく開発したものであり、専門家の一般的講義とオープン・スペース・テクノロジーによる参加者主導の熟議を経て、Q 方法論(参加者が課題に対する各自の主観を序列化することでそれを定量化し、課題および参加者をグルーピングする)を行った。さらにこの参加者の見解ごとに分類したグループを二次元平面に投影し(「Q マッピング」と名付けた)、他の参加者の見解と自分の見解がどれほど近しいかを直感的に把握できるようにした。

(参考2より抜粋)
「ニーズQワークショップ」
日時:2009年11月8日(日)13:30〜17:00
場所:東京大学弥生講堂アネックス セイホクギャラリー
主催:I2TAナノテクTA実践グループ・エネルギーチーム
制作:BeGood Café

・ワークショップの趣旨説明
・アイスブレイク
・ニーズ側専門家による講演
・グループディスカッション
専門家の方々の講演によって2030年という社会や暮らし方、住宅のあり方について想像を膨らませてもらった後、参加者の皆さんどうしでグループになって「2030年の住宅に求めるニーズ」について議論をしてもらいました。議論はオープンスペーステクノロジー(OST)を利用し、参加者の数名からディスカッションテーマを挙げていただき、そのテーマに加わりたい参加者によるグループディスカッションとしました。複数のテーマについて議論したい参加者は自由にグループ間を移動してもらいました。
・Q分類
以上のように収集したニーズは、それぞれ3cm×6cmほどの大きさのカードに印刷し、45のカードの束が参加者それぞれに渡るようにしました。今回はリアルタイムでニーズを集めたので、複数のニーズ項目をプリンターでA4の紙に印刷し、各参加者にそれをカードの大きさに切っていただくという手作業をお願いすることになりました。
各自、それぞれのニーズ項目が書かれたカードを一つ一つ見ながら、自分にとって適しているニーズから適していないニーズまで、+5〜-5の得点を持つ山型(準正規分布)に分類してもらいました。
このような分類の仕方はQ分類と呼ばれ、ワークショップの題名にも入っています。ちなみに、これに基づく分析はQ分析といいますが、R分析と呼ばれる通常の因子分析とは異なる技法であるためにQという記号が付けられているそうです。Q分析に基づく方法論(Q方法論)の特長は、大ざっぱに言うと、分類傾向が似た回答者をグループとしてまとめられるところと、各項目の親和性がわかるというところにあります。
参加者には回答用紙が配られ、分類結果を記入してもらうとともに、適しているとした項目(+5, +4)や適していないとした項目(-5, -4)からいくつか挙げて、それらを選んだ理由について書いてもらいました。また、気になる項目や、分類作業を通して気になった点、今回のワークショップの感想についてもあわせて回答をお願いしました。このほか、アンケートとして、参加者のプロフィール(年齢・性別・職業・業種・居住地域・居住形態・居住年数・築年数・家族構成・現在の住まいについて満足しているところ、不満なところ)についてもご協力をお願いしました。

(参考3より抜粋)
シーズQワークショップ
日時:2009年11月15日(日)13:30〜17:00
場所:東京大学駒場ファカルティハウス セミナー室
主催:I2TAナノテクTA実践グループ・エネルギーチーム
制作:BeGood Café

・ワークショップの趣旨説明
・アイスブレイク
・前回のワークショップ振り返り
・専門家による講演
・「ENEOS わが家で創エネプロジェクト」DVDの放映
・技術リストの説明
・グループディスカッション
参加者はA〜Dの4つのテーブルに分けられ、それぞれにおいて42の技術のうち、どのような技術に興味があるか、リスクを感じるか、などについて自由に討議してもらいました。前回のワークショップに参加された方はQ分類によって分けられた自分のニーズにしたがって、A:エコ生活派、B:安全・安心派、C:コミュニティ派、D:自由派のそれぞれのテーブルに着いてもらいましたが、特にこだわらず自由に他のテーブルにも移動できるようにしました。今回のみの参加者は自分のニーズに近いテーブルもしくは空いている席に着席してもらうようにしました。
・Q分類
今回も前回と同じように、Q分類に基づく分析をおこなうため、参加者はそれぞれの技術が書かれた42枚のカードを一つ一つ見ながら、自分にとって好ましい技術から好ましくないものまで、それぞれの+5〜-5までの得点を持つ山型(1, 2, 3, 5, 6, 8, 6, 5, 3, 2, 1)に分類してもらいました。
参加者には回答用紙が配られ、分類結果を記入してもらうとともに、今回はどこまで自分にとって必要な技術かについて絶対評価をお願いしました。ニーズについてのQ分類と異なり、参加者にとって相対的に評価することが難しい可能性があるためです。適しているとした項目(+5, +4)や適していないとした項目(-5, -4)からいくつか挙げて、それらを選んだ理由について書いてもらいました。また、気になる項目や、分類作業を通して気になった点、今回のワークショップの感想についてもあわせて回答をお願いしました。このほか、今回のみの参加者には前回と同じ様式のアンケートにもご協力をお願いしました。

■ どういうときに使うの?(目的)
(参考1)
省エネ住宅に応用しうるナノテクノロジー(シーズ)および、消費者や一般市民が将来住宅に求めるもの(ニーズ)についてそれぞれ調べた後、それらをマッチングさせながら各個人の求めるニーズの違いに応じた住宅像を複数描く。そして、それぞれの住宅像においてどうナノテク省エネルギー技術が活用しうるか、各技術の環境・人体・安全面への影響、またその将来住宅を可能にする環境的・文化的・社会的・政治的条件について議論

(参考2)「Qワークショップ全体の目的」
ニーズ、シーズの2回にわたる一連のワークショップはテクノロジーアセスメント(TA)の実践の一つのプロセスであり、住宅へのエネルギー利用にかかるナノテクノロジーの将来の社会的影響を見通す上で、どういった観点に着目すべきかといった課題設定を市民や幅広い関係者によっておこなうことを目的としています。また、Q方法論という手法の意義や有効性について確認することも目的の一つです。さらに参加者の自由な討議により技術の新しい可能性や懸念が見出されることや、議論を通じて参加者どうしの交流が図られること、TAに対する関心が参加者に芽生えることを目標としました。

(参考2)「ニーズQワークショップの目的」
ニーズQワークショップの目的は、ナノテクの住宅応用を考える以前に、そもそも市民や幅広い関係者はどのような将来の住宅に対するニーズを持っているかということを把握するものです。 また、住宅のニーズは人それぞれなので、どのような多様性を持っているかという広がりを見るということも狙いとしています。その意味では、今回のワークショップだけでは必ずしもTAと呼べる実践ではないことを注記しておきたいと思います。

(参考3)「シーズQワークショップの目的」
シーズQワークショップの目的は、前回のニーズQワークショップで参加者によって提示された将来の住宅に対するニーズを踏まえて、それらのニーズに合ったナノテクノロジーにはどのようなものがあるかを参加者に考えてもらい、その技術の利点やリスクについて、考えてもらおうというものです。限られた時間の実践であり、ナノテクについてはまだ分からないことが多いので、技術のそれぞれについて評価した結果をそのまま役立てるわけではありません。幅広い参加者にとってどんな技術が魅力的で、どんな点をリスクとして懸念しているかを把握するための課題発見としての位置づけになります。TAの活動としては、今回のワークショップの結果をもとに、見込まれる便益や懸念されるリスクがどの程度確からしいのか、専門家に意見を求めるというフィードバック・プロセスを取りつつ、市民の見方というものを専門家に伝えて理解してもらうという学習過程を重視します。

■ 参加者は誰?
市民、幅広い関係者

■ 開催費用は?(資金源)
Ristex「科学技術と人間」
「先進技術の社会影響評価(テクノロジーアセスメント)手法の開発と社会への定着」研究開発プロジェクト(代表者:城山英明)

■実施体制は?

■ 時間は?
2日。各回3時間30分。

■ 参考文献
(参考1)
「先進技術の社会影響評価(テクノロジーアセスメント)手法の開発と社会への定着」
研究開発実施終了報告書
http://www.ristex.jp/examin/science/interaction/pdf/H22_shiroyama_houkokusho.pdf
開発実施報告書
http://www.ristex.jp/examin/science/interaction/index.html#h19

(参考2)ニーズQワークショップの結果
http://i2ta.org/news/i2ta/needs-q.html

(参考3)シーズQワークショップの結果
http://i2ta.org/news/i2ta/seeds-q.html

■ もっと情報がほしい場合は?
TA成果報告書
http://i2ta.org/seika/ta-note.html

TA Note 06 「住宅における調湿技術とその将来」(2011年1月7日)
http://i2ta.org/files/TANote06-All.pdf

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